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2004.05.29

「双霊刀あやかし奇譚」

甲斐透 新書館ウィングス文庫

大正時代。庄屋の娘・早苗は父親の留守中に強盗に入られ、身を守る為に偶然脇差を手にする。
それには二人の霊が取り憑いていた。
一人は血に飢えていて人を斬りたくてしかたがない刀匠・吉光。
もう一人は神職でありながら剣の腕が立つ兵衛介。
二人の霊は脇差を持った者に取り憑き操作することができる。

これは面白かった。
脇差の霊を霊とも思わないような会話。
身体を操作させてあやかし退治をするときの勢い。
早苗と兵衛介の心の動き。

女性の意見など聞き入れてもらえない時代。
悩みをかかえつつも生き生きとしている早苗の姿は気持ちいい。

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2004.05.28

「ハイスクール・オーラバスター」

若木未生 コバルト文庫

「空(くう)の者」の末裔の高校生たちの話。
それぞれが得意の術を使い「妖の者」と戦っていく。
友情あり恋愛あり、昔の少女漫画のよう。

古~い話なので制服のスカートが長い!
髪型といい服装といい、挿絵に時代を感じるよ~。
刊行当時はおしゃれなファッションだったんだろうね。

かなりの巻数が出ているようだが、まだ完結していないらしい。
読み進めるうちに時代に追いついていくのだろうか?
ストーリーよりそっちのほうが気になる。(^_^;)

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2004.05.25

「姫神さまに願いを」

藤原眞莉 コバルト文庫

有髪の行脚僧カイは鶴岡八幡の巫女テンと出会い里見家のお家騒動に巻き込まれる。

長編の1巻目ということで2人の出会いと正体を書くため無理矢理ストーリーを作った感じ。
凝った設定に溺れて話の面白さを二の次にしたのではないか。
キャラクターに魅力も感じず、テンのわがままぶりは最悪。

ハズレだった。

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2004.05.24

「暗夜鬼譚~遊行天女~」

瀬川貴次 集英社スーパーファンタジー文庫

2巻目。
雨が降らず日照りが続く平安京で雨乞い合戦が行われる。

1巻目よりもおもしろかった。
雨乞い合戦なんて定番のお話。
どう味付けして料理するかが作者の腕の見せ所。
これはなかなか上手く仕上がってました。

で、1巻ではあやふやだった陰陽生の一条はやっぱりあの方ですな。
ってか「一条」だもの。早く気付けよってか~。(-_-;)
迷わされた原因に馬頭鬼が出てくるのだが、こいつが、こいつが、こいつがっ!
・・・・・・・出てくるだけで笑いがこみあげてくる。
「暗夜鬼譚」のマスコットキャラかも。身の丈七尺だけど。

キャラが生き生きしてきたので先の展開が楽しみ。
すでにかなりの巻数が出てるので少しずつ読んでいこうと思う。

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2004.05.23

「幽霊人命救助隊」

高野和明 文芸春秋

自殺して幽霊になった4人が神様に命じられて自殺志願者100人を救うことに。
自殺を考えるほどの深刻な状況がたくさん出てくるのだが、なにがなんでも救おうとする救助隊の奮闘振りはユーモラス。

幽霊は物質を動かすことができないので、自殺志願者の身体に触って阻止することができない。
そこで使うのが救助グッズの「メガホン」。
メガホンで説得し思考を誘導する。
時には第三者をうまく誘導し助けるように仕向けることも。
4人の中にヤクザの親分がいるので時に乱暴な言葉が出たりして、そんなところについ笑ってしまったり。
自殺という重い話の中に上手い具合に笑いの要素が混ざっている。

4人の死んだ年が違うので互いの時代の流行語がわからなかったり、時代のギャップが時折出てくるのもおもしろい。

いまのうちに読んでおけば、いざというときに4人の説得が聞こえてくるかも?

幽霊人命救助隊

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2004.05.20

「薔薇の接吻~レマイユの吸血鬼~」

真堂樹 コバルト文庫

「四龍島シリーズ」にハマったので引き続き真堂樹。
今度はヨーロッパ吸血鬼モノ。
表紙はやや耽美がかった美形のオニーサン2人。
これはヤバイ方向へ行く話しか~?と恐る恐る・・・・・。
全然違った!まったく行きそうにないっ。ほっ・・・・・。

主役は王子らしくない第二王子ジェラールと吸血鬼退治の秘技を持つレマイユの伯爵イブ。
どこからか発症するヴァンピル(吸血鬼)を退治するために協力しあう2人。
ただしイブのほうは厭々。

ジェラールもイブも曰くのある血筋・面倒な立場らしく、吸血鬼退治だけに終わりそうもない。
どんな展開になるのかとても楽しみ♪

現在3巻目まで刊行、読了。長編になる予感・・・・。

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2004.05.18

「暗夜鬼譚~春宵白梅花~」

瀬川貴次 集英社スーパーファンタジー文庫

平安時代の陰陽師モノ。
主人公は元服をすませ近衛府に入ったばかりの15歳。
顔がいいらしく同僚にねたまれイジメの対象になっている。
それでもけなげに仕事をこなしてるってヤツ。・・・・・・なんか如何にもだな~。

で、もう一人は陰陽生。紹介文によると「凶々しい魅力の美少年」なんだそう。
うーん。挿絵がついていけてないような・・・・・。ま、いっか。
安倍晴明みたいな小野篁みたいな、どちらかなんだろうか?
とにかくかなりのちからを持っているヤツ。
当然の如く性格に難アリのよう。

1巻目なので登場人物のひととなりの紹介と出会いの話でした。
きっとこの先は2人で協力して怪異をおさめていくのだろうね。

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2004.05.13

四龍島シリーズ読了

全24巻読了!
ふぅ~~~おもしろかったーー!
最後までだれることなくおもしろかった。

次々起こる大問題。
あっちからこっちから攻められて四面楚歌になりながらも、最終的にはものすごい危機管理能力を発揮する皆々様。
見てて気持ちいいです。
いじめられっ子飛(フェイ)も最後のほうは魅力的だったわ~。
これならみんなが心酔するのもわかるかも。
でもでもやっぱりマクシミリアン!長刀持って・・・・くふふ♪

登場人物みんな素敵でした。
男キャラが美形揃いでも脇がしっかりしてないとおもしろくないからね。
女キャラも敵キャラもよくできていてよかった。

非常に満足。

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2004.05.12

キャシャーン(ネタバレあり)

『CASSHERN』観てきた。
映像すごい!美術すごい!演出すごい!役者いい!
なんといってもどこまでがCGでどこからセットなのかわからない。人物も浮いてない。
ものすごく美しいCG合成。
日本映画でこういうものができるとは。
これは技術力のアップというより演出力、想像力の差か。

バトルシーンは迫力、スピード感、動き、どれをとっても良かった。
特にキャシャーンと要潤(役名知らず)のバトルは圧巻。
静かなシーンは絵画のように美しかった。

しかし、絶賛だけではないのも確か。
致命的なのは・・・・・何故キャシャーンである必要があるのか?
元にしたのが「キャシャーン」であっても、この映画に「キャシャーン」と名付ける必要はないだろう。
『キャシャーンがやらねば誰がやる?』って・・・・・・・・キャシャーンじゃなくても全然いいよ。
というか、新造人間テツヤ、アンタ最後何してたん?何もしてないじゃん。(-_-;)

ヒーロー物ではなく、反戦映画だった。
次から次へと殺されるシーンを見せられるのは苦痛でしかなかった。

そしてラストシーンは最低。
婚約者同士がキスしようと感動はありません。
ぐだぐだぐだぐだ、いつまでも語っててクドイしっ。

単純な娯楽映画として観たかった。
すばらしい映像だっただけに残念だ。

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2004.05.08

四龍島シリーズ

表題に全部「龍」が付く四龍島(スーロンとう)シリーズ。真堂樹。
とりあえず第1部まで読了。
珍しく萌え系本だっ。

一つの島が4つの市に分かれていて、その内の一つ「白龍」(バイロン)の領主、銀髪のストレートロングに銀灰の瞳の超絶美形マクシミリアンが、街の頭(トウ)のこれまた女に化けてもぜんぜんOKな細腰美形・飛(フェイ)をいじめる話。
・・・・・・ではないのかな?あれ?(^^ゞ

えーと、よくある戦記物といっていいのかな。
世継ぎ問題に始まり、暗殺されかかったり他の市から攻撃されたりと、次から次へと問題が起こって休む間もなしのノンストップヒストリー。
登場人物たちは島の中をあちこち移動するが、華やかな街であったり暗い路地裏であったりと、島の様子がとてもよく描かれていて、人間関係だけでなく、4つの市や街の力関係や政治経済(カタイ!)問題などの処理がおもしろい。

私的には・・・・・マクシミリアン、がんがんやったれっ!ひゃっひゃっひゃっ

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2004.05.05

「青桃院学園風紀録 フツウじゃないだろ!」

1冊出てきた。未読本。
そう、借りてきたものの読んでいいものか迷って放置していたのだった。

全寮制の男子校「青桃院学園」で起こるスラップスティックコメディ。
いやもう、ホント、ばかばかしい。
色気ゼロ。
愛の告白してようが、キスしてようが、色気無し。皆無。
さらに“美形の先輩”が全然美形に見えないところがなんともいえない。
これは挿絵の力量ではなくギャグなんだろうな~。

いい息抜き、時間つぶしになりました。

フツウじゃないだろ!―青桃院学園風紀録 コバルト文庫

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2004.05.04

読みきってしまった・・・・

GW、どこに出掛ける予定も無いので長編ものを借りておいたのだけど、思わぬおもしろさで借りてきた分を全部読みきってしまった。
あと1日どうしよう・・・・。
いや、もう今夜から困ってしまう。
あぁ~!読む本がないーーーー!未読の山がないーーーー!!
うおーーーーー!<(@_@)>

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2004.05.02

「梟の城」見たけどさ・・・

忍者ものなんて惹かれるじゃん?
だからさ、一生懸命見たさ。
最初から最後まで“いつおもしろくなるんだ?”“いつ忍者アクションがあるんだ?”ってね。

ないじゃんっ!!!!!

ってか違う意味でおもしろかったケド。なんてツッコミどころ満載な映画なんでしょ。
中井貴一さん登場で雷ピカーっ。いや~ん、なんてお約束な登場♪
隠密活動するのかと思いきや、やたら派手なカッコしてるし。
お仲間の老忍者さん、九字切ってるし。そうか伊賀って陰陽道の流れなのか・・・・。(←うそうそ)
九字切っても何も起こらないし普通に襲われちゃって魔よけにもならないし、って、だって相手だって生身の忍者っすよ。

葉月理緒菜・・・・敵の忍者に見つかって「女か。ドスッ」ボテっ。おしまい。おーーい、それでいいのかよーーーー。
で、この敵の忍者と中井貴一さんのバトル。これ中ボス戦?わーい!やれやれ~ぃ♪

「フンっ!ばしゅっ」「ぶしゅーーーーーーっ(腕を落とされて血が噴出す)。

・・・・・・・・・・・あっけな。

でもさすが中ボス、腕落とされたくらいじゃ死にませんな。
よろけながら去る中ボスさん、再戦に期待してるよー。(^o^)/~

次のシーンで、戸を開ける別の忍者。
そこには血まみれの・・・・・・・・・・・・・死んでるよっ!さっきの中ボス!

無事に秀吉の寝所まで侵入した中井忍者。
なぜか脱出するのに城の内部へ向かう。
絢爛豪華なふすまを次々あけ、開けても開けても次の間がでてくるばかり。

迷ったのかよっ!!!

あぁ・・・・・・・・・・。
この映画ってギャグだったのね・・・・・・。

全体のテンポが遅くてカット割のタイミングも悪い。
何がテーマなのかもわからなかった。
時間の無駄でした。

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