「双霊刀あやかし奇譚」
甲斐透 新書館ウィングス文庫
大正時代。庄屋の娘・早苗は父親の留守中に強盗に入られ、身を守る為に偶然脇差を手にする。
それには二人の霊が取り憑いていた。
一人は血に飢えていて人を斬りたくてしかたがない刀匠・吉光。
もう一人は神職でありながら剣の腕が立つ兵衛介。
二人の霊は脇差を持った者に取り憑き操作することができる。
これは面白かった。
脇差の霊を霊とも思わないような会話。
身体を操作させてあやかし退治をするときの勢い。
早苗と兵衛介の心の動き。
女性の意見など聞き入れてもらえない時代。
悩みをかかえつつも生き生きとしている早苗の姿は気持ちいい。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント