「幽霊人命救助隊」
高野和明 文芸春秋
自殺して幽霊になった4人が神様に命じられて自殺志願者100人を救うことに。
自殺を考えるほどの深刻な状況がたくさん出てくるのだが、なにがなんでも救おうとする救助隊の奮闘振りはユーモラス。
幽霊は物質を動かすことができないので、自殺志願者の身体に触って阻止することができない。
そこで使うのが救助グッズの「メガホン」。
メガホンで説得し思考を誘導する。
時には第三者をうまく誘導し助けるように仕向けることも。
4人の中にヤクザの親分がいるので時に乱暴な言葉が出たりして、そんなところについ笑ってしまったり。
自殺という重い話の中に上手い具合に笑いの要素が混ざっている。
4人の死んだ年が違うので互いの時代の流行語がわからなかったり、時代のギャップが時折出てくるのもおもしろい。
いまのうちに読んでおけば、いざというときに4人の説得が聞こえてくるかも?
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