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2004.08.30

「十三番目の人格(ペルソナ)-ISOLA-」

貴志祐介 角川ホラー文庫

エンパス(人の強い感情を読める)である賀茂由香里は、阪神大震災で怪我をして入院中の森谷千尋が多重人格であることがわかる。専門のカウンセラーと一緒にカウンセリングをしていくうちに信頼を得、それぞれの人格と打ち解けていく。
しかし由香里が休暇を終え東京に戻っている間に事態は急変。
当初はおとなしくしていた13番目の人格ISOLAが活発化していた・・・・。

前半のそれぞれの人格の解明が興味深い。IQ175の聡明な女性人格から乱暴な少年人格まで13人分も多種多様。
通常の人間でもいろいろな感情があるのだからそれが分裂して個別の人格のように見えるというのが本当のところかなあ、なんて思ったり。ある意味、便利なのかも。(^_^;)

後半の多重人格だけにとどまらない話の展開には手に汗握る。
そうきたかー。と感心しきり。

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2004.08.22

「硝子のハンマー」

貴志祐介 角川書店

セキュリティの厳重な密室で殺人事件が起こる。
無実の容疑者の弁護人・青砥純子とセキュリティの専門家・榎本径が密室の謎を解く。

表紙裏には見取り図があり、事件が起こるまでは時間の記載があり、前半は一緒になって考えられますね。
榎本が技を使いながら可能性をひとつひとつ検証していくところは大変興味深い。
純子のトンデモ推理もほほえましい。(貴志祐介なにやってるんだ?と、ほんのすこーし思ったけど。(^_^;))

謎解きが煮詰まってきた頃に榎本の偶然のひらめきが。
ええ~!ってことはあの人が真犯人なの~!?
うそぉ~ん。いいの?そんなので?
いままでの推理・検証はなんだったんだ~~~?!

って思ったところで章立てが変わり、後半は真犯人が犯行にいたる経緯になっている。
なるほど。
経緯もなかなか凄いものがある。
しかしながら、やはり殺人まで犯す必要があったのかどうか。
そのあたりの心理も書いてあったと思うが疑問のほうが上をいき思い出せない。

人間たちの心理がいまひとつのようで残念だが、数々の専門知識をちりばめながら最後まで読ませてくれるのはさすが貴志祐介というべきか。

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2004.08.21

「天使たちの華劇」

茅田砂胡 中央公論新社C・NOVELS
「暁の天使たち 外伝2」

短編集。
元々学園ものとして始まった「暁の天使たち」。
やっと今作で学園ものに戻った。(^_^;)

表紙イラストはリィとシェラのメイドコスプレ!
学園祭とはいえ、こんなこともアリになった学園生活が楽しく綴られている。

大復活を遂げたケリーとジャスミンも顔出ししていて嬉しいことこの上ない。

楽しい一作でした。

天使たちの華劇イラスト 鈴木理華

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2004.08.20

「オメガの空葬」

若木未生 コバルト文庫
「ハイスクール・オーラバスター」シリーズ

亮介、諒、冴子は修学旅行へ。
その間、十九郎は幻将皓の部下と相対する。

ずっと危ぶまれていた十九郎の力の限界だがとうとうこの巻で終了。
でもなんだか一瞬のうやむやのうちに消えちゃった感じ。
もっと盛り上げて必然性を持たせないといったいなんのための一冊なのか。

登場人物たちのくだらない会話には食傷気味。
独特な会話のノリは読んでいて気持ちが悪い。
さらにはいかにもBLに持っていってほしそうなベタベタな会話が気持ち悪さに拍車をかける。

次巻が出てももう読まない。決定。

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2004.08.09

「聖なる血」

篠田真由美 ノン・ノベル
「龍の黙示録」第4弾

イエス・キリストに黄金の血をもらったラハブ。
不老不死の彼は龍緋比古(りゅう・あきひこ)と名乗り、日本の鎌倉でひっそりと文筆業を営んでいる。
ヴァティカンはラハブ抹殺のため修道士を聖杯と共に日本に送るが、龍(ラハブ)はエジプトの邪神から毒を受け吸血鬼化して動けなくなってしまう。

薀蓄とアクションがうまく溶け合っているシリーズだが、おもしろいキャラクターが加わり、話の流れがさらに活発になった。
文中「この中で人間は二人だけ」には笑ってしまう。みんな見た目は人間なのになあ。

龍と透子の関係も進みそうで進まない。
んーーーー、じれったいっ!
またしても次巻持ち越しですな。
でも作者、とってもサッパリした方に思えるので愛の告白できるのかなあ~?
透子が死にそうになって、やむをえず血を与えてドサクサで、なんて展開は嫌だなあ~。
龍、しっかりしてね!(笑)

大きな敵が見えてきたのでこの先の展開が気になるところ。

聖なる血

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2004.08.05

「千の翼の都 翡翠の怪盗ミオン」

樹川さとみ 角川ビーンズ文庫

都を騒がせる怪盗黒アゲハ。その正体はドジな侍女ミオン。
ミオンが仕えているのは黒アゲハを捕まえようとしている若き巡検使隊長ジューロの館だった。

ミオンが魅力的。
無駄な美形の堅物ジューロに振り回されるミオンがほほえましい。

タイトルの「怪盗ミオン」で軽快なコメディタッチなのかと思ったら違った。
異種族間の争いが根底にあり、物語の奥は深い。

これ、次巻があるのかな?あるよね?
一巻完結でもよさそうな終わり方してるけど続きが読みたい。

千の翼の都 翡翠の怪盗ミオンイラスト 鈴木理華

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2004.08.03

FFX-2を突然始めてみる

「FFX-2 インターナショナル+ラストミッション」を突然買った。
新品が安かったから。
中古価格より安いかも。
そろそろ値崩れしてくるのかな?

評判があまりよろしくないようだったけど、そこはやっぱりFF。
それなりによくできてると感心。

キューティーハニーのような衣装替えもけっこう良いではないですか。
新しいドレスを手に入れたら3人ともすかさずお着替え。
敵は放置。(笑)
きわどい衣装も今年の猛暑の中なら涼しそうでいいわ~。

この夏はFFX-2をまったり楽しもうっと♪

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