「ヘーメラーの千里眼」
松岡圭祐 小学館
航空自衛隊のエースパイロット伊吹が演習中に標的に紛れ込んだ子供を撃ってしまう。
元空自の戦闘機パイロットで臨床心理士の岬美由紀のところに幹部が訪れ伊吹の精神鑑定を依頼するが・・・。
演習中の過失事故、子供の家族、日本海の領海侵犯、麻薬密輸、それに加え自衛隊内の上層部や現場の面々。
岬美由紀の過去・青春時代の思い出を間に挟みながら物語は進行していく。
このシリーズの過去の作品に比べれば荒唐無稽度が落ち着いて小説としてのおもしろさが増したと思う。
あの岬美由紀が過去を振り返りつつ恋愛問題に思い悩む図は少々似合わないような気もするが。(^_^;)
岬美由紀を取り巻く人々もとてもよく描かれている。
ラストのブリーフィング、ドッグファイト、そして着陸後がなんといっても良い。
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