『王朝唐紅ロマンセ』
秋月こお 徳間キャラ文庫
『王朝春宵ロマンセ』『王朝夏曙ロマンセ』『王朝秋夜ロマンセ』『王朝冬陽ロマンセ』と本編が続き、『王朝唐紅ロマンセ』は外伝。
本編は、育てられた寺で身の危険を感じ逃げ出した美童・千寿丸と、危ういところを助けた蔵人・藤原諸兄のらぶらぶ話。
この千寿丸、ちょこちょこ・ちょこちょこ駆け回り、行く先々で美しいの愛らしいの言われ、不埒な輩からは狙われ拉致られ、実は高貴で危うい出自の秘密があり、などなど紆余曲折盛りだくさん。
「・・・まする~」という台詞回しがなんとも・・・まったりゆったりと・・・ときにはウンザリしつつ。あ、いえいえ、たいそうかわいらしゅうございまする。
で、本編もおもしろかったのだけど、私的に一番良かったのは外伝の唐紅ロマンセ。
諸兄の親友の在原業平と、千寿丸にそっくりな藤原の御曹司・国経の話。
国経の視点で書かれていて、本編ではあまりいいところのなかった国経の行動や気持ちがよくわかる。
千寿丸の「好きじゃ~」とやってるのより、国経の思い悩む様のほうがいい感じ。
全巻厚さ2センチくらいある。
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