『龍の黙示録5 紅薔薇伝綺』
篠田真由美 祥伝社NON NOVEL
修道士セバスティアーノは龍の思考に同調し、13世紀の異端派が処刑される情景を夢に見る。
龍とその13世紀の出来事の話をしているうちに、気付けばそこは13世紀イタリアで、セバスティアーノは修道院に向かう別人の意識化に入っていた。
滞在する修道院では修道士たちの不審な死が続き、セバスティアーノと龍は謎を追うが・・・・・。
読んでも読んでも話がどこに向かっているのかよくわからず。
あれよあれよと異端審問の拷問にかけられたかと思えば、死んだはずの人があちこちから出てきたり。
二重人格状態なのは自分だけじゃなかったのかー??
突然13世紀に飛ばされてしまったセバスティアーノのオロオロ感が味わえる。
ようやく現代に戻ってみれば、やはり龍の目的は一つで(これはシリーズ通して一貫しているはず)、13世紀の修道院で起こった目の前の事件を追っているようでいて、セバスティアーノはうまく遊ばれちゃったのかなという感じ。
でもまあ、セバスティアーノだし、いいかな。・・・って?
途中、ちょろっちょろっと出てくる柚ノ木透子への気持ちがほほえましい。ほんと、セバスティアーノって・・・・くふふ。
最後に龍だけでなくライルにも遊ばれちゃって、13世紀の暗~い過去話も払拭して、先が楽しみな読後感でした。
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